遺族一時金の対象者に福祉事業の給付はあるか【平成15年:事例研究より】

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通勤災害が発生し、20歳代の社員が死亡しました。

本人は独身で、ご両親ともまだ40歳代なので、年金ではなく遺族補償一時金の対象になると思います。

この場合、労働福祉事業からも、重ねて何かお金が出るのでしょうか。

【愛知 K社】

遺族補償一時金(遺族一時金)は、遺族補償年金(遺族年金)の受給資格者がいない場合、それ以外の家族に支給されます。

対象範囲と支給順位は、次のとおりです。

・生計維持関係にない配偶者 ・生計維持関係にあり、年齢要件を満たさない子、父母、孫、祖父母 ・生計棔持関係にない子、父母、孫、祖父母 ・兄弟姉妹 お尋ねの例では、父母は55歳以上という年齢要件、生計維持関係の要件ともに満たさないので、一時金(通災なので遺族補償一時金でなく遺族一時金)の対象になります。

金額は、給付基礎日額1,000日分です。

しかし、法律で定める保険給付のほかに、労働福祉事業として支給される特別支給金があります。

遺族補償一時金をもらえるケ−スでは、どんな支給金があるのかといいますと、まず、年金と一時金(両方合わせて遺族補償給付といいます)共通のものとして、遺族特別支給金があります。

金額は、定額で300万円です。

次に、一時金独自のものとして、遺族特別一時金があります。

これは、いわゆるボーナス特別支給金の一種で、過去1年の支払いボーナス額を基準とした「算定基礎日額」を用いて、支払額を計算します。

遺族特別一時金は、算定基礎日額1,000日分です。

【平成15年:事例研究より】