新しく人材会社の許可を得たが、派遣者の手続方法を知りたい【平成15年:事例研究より】

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当社は、このたび、一般労働者派遣事業の許可を受けました。

ところで、派遣労働者にも雇用保険が適用されると聞きましたが、被保険者になる範囲や雇用保険の手続きについて教えてください。

【愛知 J社】

一般労働者派遣事業に雇用される派遣労働者のうち常時雇用される労働者については、派遣身働者以外の労働者の場合と同様に雇用保険が適用されますが、常時雇用される労働者以外の者(いわゆる登録型派遣労働者)については、その就業形態は多種多様であり、臨時内職的にしか就労しない者等雇用保険の被保険者として取り扱うことが適当でない者が含まれていることから、一定の基準を設け、この基準を満たした場合に、被保険者とすることとしています。

すなわち、登録型派遣労働者については、次の①および②のいずれにも該当する場合に雇用保険の被保険者として取り扱われることになります。

①反復継続して派遣就業する者であること この要件を満たすためには一の派遣元事業主に1年以上引き続き雇用されることが見込まれることが必要ですが、次のイまたは口に該当する場合、これに該当します。

イ 一の派遣元事業主に1年以上引き続き雇用されることが見込まれるとき 口 一の派遣元事業主との問の派遣就業にかかる雇用契約の一つひとつが1年未満の短期間であって、一の雇用契約期間と次の雇用契約期間との間に間隔が見込まれる場合であっても、その間隔が短く、その状態が通算して1年以上続く見込みがあるとき この場合、雇用契約については派遣先が変わっても差し支えありません。

一方、期間を限って派遣就業することを希望する方、また派遣労働者の希望職種、技能等からみて期間を限った派遣就業しか見込みの立たない方については、被保険者に該当しません。

②1週間の所定労働時間が20時間以上であること 次に、雇用保険の被保険者資格の取得・喪失の手続き等に関してですが、派遣就業が開始され、派遣労働者が前述の適用基準に合致した場合には、派遣元事業主は、その者に係る雇用保険資格取得届を派遣元事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に提出しなければなりません。

この場合「派遣資格要件証明書(派様式第1号)」を添付することとなっています。

また、派遣就業が終了し、派遣労働者が前述の適用基準に合致しなくなった場合には、派遣元事業主は、その者についての雇用保険被保険者資格喪失届を派遣元事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に提出しなければなりません。

この場合、当該労働者の雇用保険被保険者離職証明書および「労働者派遣終了証明書(派様式第2号)」を添付しなければなりません。

なお、前述の基準に該当する派遣就業に復帰することを前提として、臨時的・一時的に前述の基準に該当しないこととなる場合には、被保険者資格の喪失手続きは行わないこととされています。

ただし、当初の予定と異なり、「臨時・一時的」と考えられる期間を超えることが明らかになった場合、または結果的に超えることとなった場合等には、当該派遣労働者が前述の適用基準に該当していた最後の雇用契約期間の終了日の翌日に被保険者資格を喪失したものとして取り扱うこととされています。

【平成15年:事例研究より】