改正雇用保険法により「就業手当」が創設されましたが、この手当はどのような場合にもらえるのですか。
支給額等についても教えてください。
【静岡・T社】
基本手当受給者の多様な就業形態による早期就業を促進するため就業手当が創設されました。
この手当は、平成15年5月1日の施行日以後に職業に就いた方に適用されます。
なお、施行日の前日以前に離職した方については、支給要件の判断、給付額の算定に当たって旧基本手当日額および旧所定給付日数が適用されますが、上限額は改正後の上限額が適用されます。
支給条件 就業手当は、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上、かつ、45日以上である受給資格者が再就職手当の支給対象とならない常用雇用等以外の形態で就業した場合において、一定の要件を満たしたときに支給されます。
主な支給要件 1.待期が経過した後に就業したものであること。
2.離職前の事業主(関連事業主を含む)に再び雇用されたものでないこと。
3.離職理由による給付制限を受けた場合に、待期満了後1ヵ月間については、安定所または職業紹介事業者の紹介により再就職したこと。
4.安定所に求職の申込みをした日前に雇用予約をしていた事業主に雇用されたものでないこと。
支給額 基本手当日額の30%に相当する額を就業日ごとに支給。
就業手当の支給を受けた日については、基本手当を支給したものとみなされます。
支給手続 原則として、失業の認定にあわせ、4週間に1回、前回の認定日から今回の認定日の前日までの各日について、「就業手当支給申請書」に、受給資格者証と就業した事実を証明する資料(給与明細書など)を添付して管轄安定所に申請していただきます。
ただし、就業手当の支給対象のうち、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の場合には、早期再就職者支援基金事業による早期就業支援金(基本手当日額の40%に相当する額を就業日ごとに支給)(注)が支給されます(この場合、就業手当は支給されません)。
(注)早期就業支援金は、あなたが公共職業安定所に「払渡希望金融機関指定届」により登録をした金融機関口座に(財)高年齢者雇用開発協会から振込まれます。
本支援金は、一時所得として課税対象となりますのでご留意ください。
なお、他に一時所得がない場合には、支給金額から50万円を控除しその残額の2分の1が課税対象となります。
【平成16年:事例研究より】