保険料未払いだと障害残っても給付ないのか【平成15年:事例研究より】

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当社で働いているパート社員が、レジャー先で大ケガをしました。

厚生年金に加入したのは当社に入社した後で、それ以前、国民年金の保険料は納めてなかったという話です。

仮に、障害等級に該当するような後遺症が残った場合、年金を受けられないのでしょうか。

今から、遡及して保険料を払うことは可能ですか。

【三重 Q社】

障害厚生年金の権利を得るためには、初診日の要件と保険料納付要件の2つを満たす必要があります。

1番目の要件は、傷病の初診日に厚生年金の被保険者であることですから、こちらは大丈夫です。

2番目の要件は、「初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間がある場合、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること」です。

保険料の納付状況は、「初診日の前日」を基準に判定しますから、ヶガをした後で慌ててお金を払いにいっても間に合いません。

ケガをした前々月の保険料は前月末日が締め切りですから、正規の納付期限は切れています。

パートで働く以前、ずっと国民年金保険料を納めていなかったのなら、年金を受けるのは難しいかもしれません。

しかし、保険料納付要件には特例があって、平成18年4月1日前に初診日があるときは、前々月までの1年間に滞納期間がなければ条件をクリアしたものとみなされます。

1年以上勤務していれば、特例に該当する可能性があるわけです。

パートで採用される以前、第3号被保険者だったとすれば、その加入期間も考慮して、権利の有無をチェックすべきでしょう。

【平成15年:事例研究より】