本年7月に60歳になりますので、37年勤務した会社を退職。して特別支給の老齢厚生年金を受給しようと思っています。
妻(昭和9年生まれ)は、昭和51年から任意加入の国民年金に加入し、昭和61年4月から第3号被保険者となり、保険料を納めていません。
加入期間が足りないように思うのですが、妻の年金はどうなるのでしょうか。
【新潟・I男】
あなたが退職されますと、その時点で奥さんは第3号被保険者でなくなります。
第1号被保険者として、自分で保険料を払って60歳になるまで国民年金に加入しなければなりません。
退職の時点で、奥さんは種別変更の届出を市町村役場にし、60歳になるまで自分で保険料を払って国民年金に加入します。
老齢基礎年金は、原則として25年以上加入した人が、65歳から受けられます25年以上の加入が必要です。
奥さんは、60歳まで加入しても25年にならないと思われます。
しかし、サラリーマンの奥さんで、国民年金に任意加入できる人が、加入しなかった20歳以上60歳未満の期間は、年金の資格期間として計算に加えることができます。
年金額の計算には反映されませんので、カラ期間といわれています。
結婚されたのはいつか分かりませんが、昭和36年3月以前の結婚なら、国民年金が発足した昭和36年4月から、国民年金に任意加入された前月までがすべてカラ期間となります。
また、結婚が昭和36年4月以後なら、結婚された月から国民年金に任意加入された前月までがカラ期間となります。
奥さんは、カラ期間を加えれば、老齢基礎年金の資格期間を十分に満たすものと思われます。
したがって、65歳から老齢基礎年金を受けられます。
奥さんが受ける老齢基礎年金の額は、実際に年金に加入した期間に基づいて計算されます。
奥さんが65歳になって老齢基礎年金を受ける場合、あなたは厚生年金の加入期間が20年以上ありますのであなたの年金に奥さんの加給年金が加算されているはずです。
この加給年金は、奥さんが自分の老齢基礎年金を受けるようになると打ち切られます。
その代わり奥さんの老齢基礎年金に振替加算がっきます。
奥さんは、65歳から実際に加入した期間に応じた老齢基礎年金と、この振替加算を足したものが受けられます。
【平成4年:事例研究より】