40歳で加入し55歳で退職する女子、受給資格まであと何年勤めたらよいか【平成4年:事例研究より】

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女子従業員(昭和15年3月生まれ)は、ずっと専業主婦でしたが昭和55年12月(40歳のとき)から当社に勤務し、厚生年金に加入しています。

55歳くらいまで勤務したいといっていますが、55歳で退職すると加入期間が足りないように思います。

この女子の場合、厚生年金を受給するためには、あと何年、何歳まで勤務すればよいでしょうか。

【千葉・W社】

国民年金、厚生年金いずれの年金に加入していても、老齢の年金を受けるためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たす加入期間が必要です。

老齢基礎年金の受給資格期間は、原則として25年です。

しかし、厚生年金の加入者で昭和27年4月1日以前に生まれた人は厚生年金の加入期間が20年以上あれば受給資格期間を満たします。

また、昭和22年4月1日以前に生まれた人は、中高齢の特例で女子は35歳(男子は40歳)以後の厚生年金加入期間が15年以上あれば受給資格期間を満たします。

この特例の対象となるのは、厚生年金の加入期間だけで15年を満たしている場合に限られます。

ご質問の女子は昭和22年4月1日以前の生まれですから、この中高齢の特例が適用され、35歳以後の加入期間が15年になれば、受給資格期間を満たします。

厚生年金に加入されたのは昭和55年12月とのことですから、平成7年11月まで勤務(12月以降の退職)なされば、ちょうど15年になります。

そのときの年齢は、55歳と8ヵ月です。

満55歳になった平成7年3月に退職されますと、加入期間が9ヵ月不足します。

あと何年、何歳まで加入したらよいかということですが、あと5年、56歳まで加入すると考えた方が分かりやすいでしょう。

厚生年金の加入期間が、35歳以後15年になれば、実際の加入期間が15年なのに、定額部分だけは20年加入したものとして計算され、有利な年金が受けられます。

それに、女子の支給開始年齢の特例により、昭和15年3月生まれの人は、59歳から特別支給の老齢厚生年金が受けられます。

厚生年金の加入期間が15年になるまで加入することをおすすめします。

なお、退職したあと特別支給の老齢厚生年金を受けはじめるまでは国民年金に加入する必要があります。

この分は65歳から支給される老齢基礎年金に反映されます。

【平成4年:事例研究より】