社会保険とは

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社会保険とは

社会保険は、病気、死亡などの不測の事故や老後の生活に備えて、働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い、これに事業主も負担して、医療や介護・年金などの給付を行い、生活の安定を図るという目的で作られた制度です。

医療保険には、民間企業で働く人の多くが加入する健康保険のほかそれ以外の者が加入する国民健康保険などがあります。年金には厚生年金、国民年金などがあります。

社会保険の加入義務を負う適用事業所とは、工場、商店、事務所など事業が行われる一定の場所をいいます。

法人事業所と常時5人以上の従業員が働いている会社などは、事業主や従業員の意思に関係なく、社会保険に加入しなければならないことになっています。

ただし、5人未満の個人事業所と、5人以上であってもサービス業の一部や農業・漁業などの個人事業所は適用除外です。

アルバイトやパートであっても、事業所と常用的雇用関係にある場合には被保険者となります。

常用的使用関係にあるかどうかは、労働日数、労働時間などから総合的に判断します。

役員についても常勤・非常勤を問わず常用的使用関係の有無を判断します。

現在は、1日の所定労働時間が一般社員のおおむね4分の3以上、1カ月の所定労働日数が、一般社員のおおむね4分の3以上であれば該当します。

平成28年10月1日からは、短時間労働者に対する社会保険の適用が拡大されます。①週20時間以上、②月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)、③勤務期間1年以上、④学生は適用除外、⑤従業員501人以上の企業とされます。

健康保険
介護保険の被保険者
  1. 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者(第1号被保険者)
  2. 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第2号被保険者)(介護保険法9条)

育児休業

育介休業法により、原則として1歳未満の子を養育する労働者は事業主に申し出て育児休業等を取得することができます。

子が3歳未満で育児休業等に準ずる休業をしている被保険者が、事業主が保険者などに申し出たときは、育休を開始した日の属する月から育休が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、健康保険・厚生年金保険の毎月の保険料・賞与の保険料について被保険者負担分・事業主負担分とも、徴収されません(健康保険法159条)。

平成26年4月からは、産前6週間、産後8週間の産前産後期間中についても、事業主が保険者などに申し出ることによって、産前休業を開始した日の属する月から産前産後休業が終了する日の属する月の前月まで保険料が免除されます(改正健康保険法159条の3、改正厚生年金法81条の2の2、施行日について「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」)。

「随時改定」「定時決定」

被保険者が受ける報酬と保険料算定のベースとなる標準報酬月額が大きくずれないように、毎年1回、被保険者の報酬月額を届け出て、標準報酬月額を決め直すことを、定時決定といいます。

7月1日から10日までに「被保険者報酬月額算定基礎届」により、4〜6月の報酬月額を届け出ることになっています。

昇給などによって被保険者の受ける報酬が大幅に変わったときは、次の定時決定を待たず標準報酬月額の改定を行います。これを随時改定といいます。

随時改定は、次の3つすべてに該当している人に行われます。
  1. 昇(降)給などで固定的賃金に変動があったとき
  2. 固定的賃金の変動月以後引き続く3カ月間の報酬の平均月額と現在の標準報酬月額等級との間に2等級以上の差が生じたとき
  3. 3カ月とも支払基礎日数が17日以上あるとき

随時改定に該当する人については「被保険者報酬月額変更届」により変動月から3カ月の報酬を届け出ます。

例えば、4月昇給の場合は、4〜6月の3カ月が対象となります。変動月から4カ月目に改定が行われます。

7〜9月までのいずれかの月から標準報酬月額を改定され、または改定されるべき被保険者については、その年の定時決定は行いません(健康保険法41条3項)。

被保険者の氏名や住所が変わった時

被保険者は、氏名が変わったときは、「被保険者氏名変更届」に健康保険被保険者証、年金手帳を添えて、速やかに、変更後の氏名を事業主に申し出なければなりません(健康保険法施行規則36条、厚生年金法施行規則6条)。

事業主は、申出を受けたときは、遅滞なく、様式7号による被保険者氏名変更届を厚生労働大臣または健康保険組合に提出しなければなりません。

厚生年金の被保険者であるときは同時に、基礎年金番号および第三種被保険者に該当することの有無を付記しなければなりません(同則28条)。

なお、健康保険法に基づく届出をしたときには、あわせて、厚生年金法に基づく氏名変更の届出をしたものとみなします(厚生年金法施行規則21条)。

届出用紙は下記よりダウンロードできます。

従業員を採用した時、退職・死亡した時など

被保険者(任意継続被保険者を除く)の資格の取得に関する届出は、当該事実があった日から5日以内に、様式3号による健康保険被保険者資格取得届を年金事務所または健康保険組合に提出することによって行います(健康保険法施行規則24条)。

被保険者の資格の喪失に関する届出は、当該事実があった日から5日以内に、様式8号による健康保険被保険者資格喪失届を年金事務所または健康保険組合に提出することによって行います(同法施行規則29条)。

協会が管掌する健康保険の被保険者が同時に厚生年金保険の被保険者の資格を喪失したときは、基礎年金番号、第三種被保険者に該当することの有無および厚生年金保険の従前の標準報酬月額を付記しなければなりません。

届出用紙は下記よりダウンロードできます。

「社会保険とは」に関するQ&A一覧   7件中:1 - 7

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    【平成15年:事例研究より】

    健康保険(厚生年金も同様)では、報酬の支払いの有無に関係なく、被保険者である限り保険料を納めなければなりません。業務災害による休業中で賃金の支払いがない場合でも、毎月の保険料は収めなければいけ...

  • 短期間の海外出張させるが、何か手続必要か
    【平成15年:事例研究より】

    海外出張しても事業主との使用関係は何ら変わりありませんので、健康保険・厚生年金保険の被保険者資格はそのまま継続します。海外出張に当たって、とくに届出などの手続きを必要としません。...

  • 同一月内に資格の得喪すると、保険料はどうなるか
    【平成16年:事例研究より】

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    【平成16年:事例研究より】

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  • 関連会社へ出向、復帰予定があれば被保険者資格は継続か
    【平成16年:事例研究より】

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    【平成16年:事例研究より】

    社会保険では、区切りのよい幅で区分した標準報酬月額等級に当てはめて、事務処理を行っています。この等級は1年間固定するのが原則ですが、実態の報酬が大きく変動した場合には、期間途中の変更も認められ...

  • 通災で休業中の者の立替え保険料の回収はどうしたらよいか
    【平成4年:事例研究より】

    健康保険では、報酬(賃金)の支払いの有無に関係なく、被保険者である限り保険料を納めなければなりません。厚生年金も同様です。通勤災害による休業中で賃金の支払いがなくても、使用関係は...

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