私は、昭和19年6月生まれで、近く定年を迎 えます。
生年月日の関係で年金を満額受給できるのは62歳からという 話ですが、それまでの問、一休どの程度、減額された年金が支給されるので すか 【福島・D男】
昭和18年4月2日から昭和20年4月1日まで の間に生まれた男性は、62歳に達するまでは、報酬比例部分の年金をもらう だけです。
定額部分(対象者がいれば、加給年金)は、受け取れませ ん。
年金は、大雑把に半分の水準に減るといわれています。
しかし、もち ろん個々人の平均報酬月額、加入期問などによって、減る比率はマチマチで す。
本欄では、62歳まで支給されない定額部分の計算式をご紹介します。
報酬比例部分と違って、簡単な式なので、大まかな目安はすぐ分かります。
定額部分の式は、次のとおり。
1,676円×(生年月日に応じた乗率)×被保険者期間の月数×0.988(物価ス ライド) 生年月日に応じた乗率は、1.875から1の範囲で定められています(表)。
さて、大卒で入社し、転職することもなく、無事、定年を迎えた昭和19年生 まれの男性の場合、定額部分はいくらになるのでしょうか。
生年月日に応じた乗率は、1.065です。
厚生年金の被保険者期間は、 38年になりますが、定額部分の計算の場合、上限は37年(昭和9年以降生れの ケースに設定されています。
ですから、仮に高卒入社で、被保険者期 開か42年の人でも、上限37年(444月)が適用されます。
この前提で、計算してみましょう。
1,676円×1.065×444月×0.988=78万3,000円 さらに、昭和19年生れの人の場合、生計維持関係にある65歳未満の妻がいれ ば、39万7,300円の配偶者加給年金の対象になりますが、これも62歳までは、 お預けです。
結局、62歳までの年金は満額の年金により約118万円少ない計算になります。
満額の年金が240万円の人(月額20万円)のケースですと、受け取り金額は、 240万円マイナス118万円=122万円。
本当に、ほぼ半分になってしまい ます。
【平成16年:事例研究より】